2011-11-06

デジタル赤外写真の撮影

まず、正確には「近赤外写真」ということになるかと思います。
赤外線のみだったら色は出ないと思いますので。

1.基本的なこと
先駆者の方々がTipsを公開されていますので、そちらを紹介いたします。
metalmickey's blog
GANREF(堀内健さんのページ)


2.私が使用しているシステム
・カメラ…Panasonic/GH1(ローパスフィルター除去+HOYA/R-70フィルターの改造)
・レンズ…M.ZUIKO DIGITALの14-42mm(をメインに)
・RAW現像ソフト…SILKYPIX(GH1バンドルのもの)
・レタッチソフト…Photoshop(バーションは古いです(^^;)


3.赤外撮影用のカメラについて
(1)IR効果の薄いカメラにIRフィルター(レンズ装着用)を付ける方法
これに関しては私は良く分からないです。シグマのSD15は取り外し可能な(センサーの)ダストプロテクターがIRフィルターを兼ねているみたいなので、これならば改造なしで赤外線撮影ができそうです。
参考サイト: デジカメWatch(シブマSD15レビュー)

ただし、センサー近くにあるフィルターを取り外してしまった場合、光学ファインダーではピントがズレるそうなので、その対策が必要です(液晶のライブビューなら問題なし)。

(2)ローパスフィルターを除去する方法
私はこの方法ですが、積極的にはオススメできないです。使用していたGH1がヤレてきて引退近しだったので赤外用に供しました。そうでなかったら、1~2世代前のデジタル一眼の中古の安いのを探して改造したと思います。

改造してくれるところといたしましては、とりあえずヒントだけにしたいと思います。
・ヤフオク…「赤外」、「改造」あたりで検索してみる
・IDAS
・光映舎
・SEO-SP3 ←天体撮影目的の改造フィルター  


4.試写してみて
試写&カラー調整ですぐ下の写真ができました。


でも、これはまぐれでした。それは以下で述べます。


5.実際に撮影してみて
(以下に記す内容は私のシステムでの現象ですので、参考程度にご覧下さい)

(1)赤斑問題
このページ のコメント欄に"ホットスポット"に関するやり取りがあります。ただ、ホットスポットというとイメージセンサーのそれと混同するので赤斑と言い換えます。この赤斑、IRフィルター未除去+レンズ用IRフィルターの場合に発生するとたかをくくっていましたが、私のシステムでも出ました。

以下の写真は意図的に赤斑を目立つようにしてあります。


ホワイトバランス調整後



カラースワップ&カラーバランス調整後


この赤斑問題、光の回折あたりが原因だろうと仮説を立てて実験した所、
・広角ほど出やすい
・絞るほどに出やすい
という結果だったので、おそらく当たらずとも遠からじと思っています。
もし、光の回折が原因だったらセンサーサイズの小さいコンデジは不利ですね。

(2)ホワイトバランス調整(SILKYPIX)
これも色々思考錯誤しました。空の青さを出すことを前提にいろいろな所をグレーポイントとして試したところ、結局「雲」が一番いいように感じました。雲がない場合は…(^^; その時はあきらめてコンクリートとか白いペイントで塗られたものを使いました。

(3)カラースワップ&カラーバランス(SILKYPIX、Photoshop)
ここも色々悩んだ所です。ホワイトバランス調整後作業を結果のみ簡潔に記します。
①SILKYPIXでガンマと彩度を最大にする(バーの右端へ引っ張る。状況に応じて緩和)
②Photoshopでカラースワップ(これは基本どおりに)
③カラーバランスはレベル補正のみで仕上げる(Time-lapse前提ですとスチルのように一枚入
魂のような仕上げはできないので、最終的にこの方法に辿り着きました。ポイントはRGBごと
に調整し、必要なら最後にRGB全体の調整を加える所でしょうか)


6.(私のシステムでの)Tipsまとめ
・赤斑が出ないようなるべく絞らないで撮る→NDフィルターを活用する
・ホワイトバランスは雲を基準にする
・RAW現像ソフトで彩度最大(濃く)、ガンマ最大(明るく)しておく
・カラーバランスはPhotoshopのレベル補正のみ。ただし、RGBごと行う。


先駆者の方々が基本から先のことについて記述されないのは、使用するシステムや撮影者の好みによって手法が細分化されるからだと思います。私の手法も今後変わっていく可能性は高い気がいたします。今回、とりあえずの一例として初心者が僭越ながらblog記事にさせていただきました。

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